日本をめぐる「知」の
国際的共創プロジェクト
第1期(2024~2029年度)では、多様な学問領域を統合することで、近代日本に関わる「知」の形成と展開を包括的に捉え直すとともに、次世代の研究者育成を目指します。具体的に、人文・社会科学分野における学界秩序の形成過程を体系的に理解し、次世代の研究者がその知識を深めながら実践的なスキルを習得できる環境を構築します。特に、若い研究者が多分野の専門家から指導を受け、幅広い学術的ネットワークを形成する機会を提供することを重視しています。
プロジェクト1
プロジェクト1 「社会科学の知の領域」では、特任准教授である周雨霏を中心に、グローバルな知識共創の視座から、近代日本を創出した社会科学的な「知」の構造やその展開を総合的に解明します。本研究では、近代日本の形成に寄与した経済、政治、社会思想を軸に、多様な視点を統合し、これらの「知」が世界的文脈の中でどのように位置付けられ、相互作用したのかを探究します。さらに、その研究成果を基盤に、専門分野の研究者と日本研究に携わる若手研究者が連携し、国内外の学術交流を深化させるとともに、日本研究と他分野の学問をつなぐ新たなプラットフォームの構築を目指します。
プロジェクト2
プロジェクト2「人文学の知の領域」では、特任助教であるザヘラ・モハッラミプールを中心に、文学、美術、歴史学を主要なアプローチとして、近現代日本にまつわる「知」の構築と循環を明らかにします。とりわけ、日本で展開された文学や美術に係わる学説・言説・表象のグローバルな伝播や他地域との相互関係を探求し、多角的な視点から国際日本学の発展に貢献します。さらに、多様なバックグランドを持つ研究者の間の学術交流を活性化させ、若手研究者が研究成果を多言語で国際的に発信していくための基盤を構築します。